動禅ひびき療法とは

 私(永井幹人)は、約40年にわたり鍼灸指圧マッサージ師として約10万人の方々に施術をしてまいりましたが、その過程で様々な試行錯誤を繰り返しながら私なりの身体改善方法を開発してきました。

 沖正弘先生(沖ヨガ・求道ヨガ・生活ヨガ創始者)との決定的な出会いを始めめとして多くの指導者や患者さん、生徒さん、仲間に支えられて今日に至っています。

 動禅式ひびき療法は他の施術方法にとは根本的に異なる独特な方法です。

 

<<第1の特徴 −「ひびき」>>

体に送られた振動を感知する「ひびき」、それを活用する施術方法です。体に送りこまれた振動は、骨を経由して全身に送られ、骨を中心として周囲に伝播して、神経、血管、リンパ管、腱、筋肉、皮膚等を揺らして刺激します。この刺激は組織を活性化させ整え、整った部位は温かくなり、より振動を強く伝達します。施術者がこの振動を「ひびき」として探知し活用することで、体内の様子を知ることができます。そして、特にひびきを強く感じるところは生命が要求している部位なので、そこに手を当てれば、より効果的な刺激をもたらすことができるのです。

 

<<第2の特徴 − 全身全体施術>>

全身全体を施術します。対処療法や関連部位などの部分治療ではなく、必ず体全ての部位をひびかせる全体施術を行います。症状は、体の各所の不都合がいくつも連携•連鎖的に作用して生み出されています。全身を施術すると、体全体に様々な方向から刺激が与えられ、自己回復能力が活性化して停滞していたものが流れ始め、全身状態が改善されます。その結果、部分的な痛みやこりなどの症状は解消されると考えています。

 

<<第3の特徴 − 施術者はお手伝い>>

動禅式ひびき療法は、体の自己回復能力を高める道筋を整え、その作用を発動させるスイッチを押す方法です。ですから、動禅式ひびき療法の施術者は飽くまでも体自体の自己回復能力を引き出し、生命力を高めるお手伝いをさせて戴く存在なのです。相手に真摯に向き合い寄り添う謙虚な気持ちを常に大切にしなければいけません。このような心境になれば体が語りかけてくれるのです。

 

<<第4の特徴 − 快不快の原則>>

快不快の原則とは、身体に心地よい刺激は積極的に与え心地よくない(くすぐったい、痛いなど)刺激は与えない、体の要求に従うルールを言います。

動禅式ひびき療法は、「気持ち良い」ことに徹します。触れて気持ち良い部分や、気持ちの良いやり方は体が求めているものとして積極的に行います。

逆に「痛くしない」ことにも徹します。具体的に施術者は、痛いところに触れてはなりません。また、痛みを感じる方法を施してはなりません。これらは体が拒否している体の叫びなのです。痛みは体を緊張させ萎縮させてしまいます。さらに痛みを与えた施術者に対し警戒感と不信感を抱かせてしまい、施術効果は激減してしまいます。動禅式ひびき療法には「痛いのを我慢」したら良くなるという考え方も方法もありません